ガソリン税の暫定税率を2025年年内に廃止することが決まりましたね。
もうすぐ暫定税率ともお別れですが、この機会に現在のガソリン税について調べていきたいと思います。
ガソリンと同じくガソリンスタンドで販売されている軽油についても比較として記載していきたいと思います。
1ガソリンと軽油の違いの比較
(1)納税義務者
ガソリン税:製造者・輸入業者(事業者)
軽油税 :購入者(個人)
(2)税区分
ガソリン税:国税
軽油税 :地方税
(3)それぞれにかかる税について
ガソリン税:ガソリンにかかる税金
●揮発油税⇒国税 24.3円/L 昭和28年自動車の急速な普及で道路損傷が問題化し道路整備目的で導入された税。
現在は一般財源化されている。
●地方揮発油税⇒地方税⇒地方自治体の道路整備等の財源 5.2円/L
●暫定税率⇒25.1円/L
本来一時的な措置だったが50年以上維持されている。2009年に「道路特定財源制度」が廃止され一般財源化された。
●石油石炭税 2.8円/L
上記のすべてに対して消費税が課税される10%
合計税負担は73円/L
尚、ガソリン税は納税義務者が事業者のため、例えばガソリンが100円/Lだった場合ガソリンの価格は1L当たり税込みで以下のようになります。
本体価格 100円/L
ガソリン税 揮発油税24.3×1L=24.3円+地方揮発油税4.4L×1L=4.4=28.7円/L
暫定税率 25.1円/L
石油石炭税 2.8円/L(地球温暖課税含む)
消費税 15.8円/L(本体価格+税金に対して課税)
税込金額 172.4円/L
軽油:軽油にかかる税額
軽油が100円/Lだった場合
本体価格(税込み)100円/L
軽油引取税 32.1円 地方税
石油税 2.8円 国税
消費税 10.2円 本体+石油税に課税
合計 145.1円
(おまけ)
灯油:灯油にかかる税額
灯油が100円/Lだった場合
本体価格(税込み)100円/L
石油石炭税税 2.8円 国税
消費税 10.2円 本体+石油税に課税
合計 113円
※なお、2025年11月現在「燃料油価格定額引き下げ措置」という制度を通じて灯油、ガソリン、軽油等の価格を抑える阻止を5月から実施中のため1Lあたり20円の補助金が支給されており小売価格に反映されています。
ガソリン税に含まれる暫定税率がなくなるとかなり私たちの負担も減りますが、代替財源がどのようになるかも気になるところですね。
川庄公認会計士事務所 平島
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