節税対策 - 2025-05-23

金投資と確定申告について

昔から資産運用として金を購入するという話はよく聞きますが、
金を購入するにしても、その後、金を売却したくなった場合、
利益がどれくらいでたら確定申告は必要なのか?確定申告をした場合、
総合課税になるの?それとも分離課税になるの?と購入したその先
ことが気になってくるかと思います。
今回は金投資と確定申告について書いていきます。

金投資には種類があり、金地金売却の所得は原則譲渡所得となります。
金地金の譲渡が営利を目的として継続的に行われている場合は事業所得または雑所得となります。

投資の種類としては以下となります。

金地金、金貨の現物購入
ETF(投資信託)
金関連株、金先物取引等
純金積立月々一定額分の金を積み立て購入する仕組み。

は金投資で良くイメージする現物投資ですが、の現物の売却の場合は
原則総合課税となり、確定申告の際その他の所得と合わせて計算されます。
ただし、金地金の譲渡には特別控除50万円があるので譲渡益50万円までは
申告不要となります。

この譲渡益については以下の計算となります。

・譲渡価額-(取得費+譲渡費用)=金地金の譲渡益(A

譲渡益50万円以下は申告不要ですが、50万円を超えていても金地金の所有期間が長期となると課税される譲渡所得の金額が半分になります。

(所有期間5年以内)
A)+[その年の金地金以外の総合課税の譲渡益]-譲渡所得の特別控除50万円=課税される譲渡所得の金額B

(所有期間5年超)
B× 1/2 = 課税される譲渡所得の金額

5年以内のものと5年超のものどちらも売却する場合は特別控除額は最大50万円なので先に5年以内のものから特別控除税額を控除してそれぞれの譲渡所得金額を計算することとなります。

については、金融取引に近いということとなり、分離課税となり他の所得とは別に税額の計算をします。
譲渡益に税率を乗じて税額を出しますが、その税率は一律20.315%(所得税および復興所得税15.315パーセント、地方税5パーセント)です。
譲渡益は「譲渡金額-(取得費+委託手数料等)」となります。
源泉徴収だけで課税が終了するので、他の所得と合算して確定申告をすることはできません。
また、扶養親族などに当てはまるかどうかを判定するときの所得金額からも除かれます。

の純金積立についてはの金地金の現物購入分と同じ扱いとなり、総合課税となります。
譲渡益等の計算方法も同じとなります。
ただし、「金の取得費」については価格の算出方法が違います。

金の投資といえば現物購入のみだと思っていたので種類が色々あることに驚きました。
購入するかは別としてその他の部分でのメリット、デメリット等についても調べてみたいなと感じました。

 

川庄公認会計士事務所 平島


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