平成30年年末調整において新たに配偶者控除等申告書の提出が必要になりました。これは、配偶者控除及び配偶者特別控除の仕組みが大きく変わった為であり、配偶者控除又は配偶者特別控除を適用するにあたってはまず、給与所得者及び配偶者の合計所得金額を計算する必要があります。
その際の留意点として、申告書に従業員が記載してくる合計所得金額が「見積額」という点です。提出時点と実際の12月末の支給額に差異が生じた場合は、給与支払者は原則としては従業員に記載内容の訂正を求め年末調整を進めることになります。国税庁発表によると、給与支払者は実際の支給額を把握している為、従業員に通知した上で給与支払者が訂正をしてもかまわないこととなっていますが、合計所得金額を当初から空欄で提出し給与支払者が空欄を埋めるといった対応はできないこととされています。
また、年末調整後に合計所得金額の見積額と支給額との差額がわかった場合には、その年分の源泉徴収票を作成する前までであれば、再度年末調整をすることにより訂正することができることとされています。源泉徴収票の交付後の修正となった場合については、確定申告により徴収不足額を精算することになります。確定申告が行われなかった場合については後々税務署から給与支払者に対して、控除に誤りがある旨の通知が行われることになると考えられますので注意が必要です。
川庄グループ 川庄公認会計士事務所 丸山和敏
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