節税対策 - 2016-02-26

美術品等の減価償却について(個人所得税)

 個人事業主の方は確定申告の準備等に追われているかと思います。忙しいからと慌てて申告する前に一度資産台帳を確認してみて下さい。

 

 その中に絵画等の美術品はないでしょうか。

 

 もし美術品等があれば減価償却できる可能性があります。今まで高額な美術品等は価値が減らないものとして非減価償却資産とされるケースがほとんどでしたが、通達の改正が行われ一部減価償却資産として認められるようになりました。

 

 今回、注目すべきところは過去に取得した美術品等についてもその対象となることです。今まで費用化できなく取得価額のまま資産計上されていたものが、減価償却資産に該当することとなった場合、今回の申告より減価償却をしていくことができるのです。

 

 ただし、注意点が2つあります。

 

 まず、過去に取得した美術品等について減価償却しようとした場合、今回の申告で減価償却資産に該当するかどうかの判断をしなければならいないことになっています。そのため、忘れていたからと来年になってやろうとしても減価償却資産として認められず、従来の取り扱いのまま費用化をしていくことはできません。

 次に、減価償却資産として費用化していく場合、償却資産税の申告の対象となることにも注意が必要です。

 

 減価償却資産に該当するのかどうか、いくつかの判断基準をクリアすることが必要ですが、今まで費用化できなかったものができるようになるというのは大きな節税効果が期待できます。ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。

 

 

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 田辺和希


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