人事労務コラム - 2013-06-22

一人親方・中小事業主と労災保険

 そろそろ労働保険申告の季節となりました。

 

 皆様申告の準備に追われていると思いますが、「あれっ?うちはそんなのないなぁ。」と思われている方もいらっしゃると思います。いわゆる一人親方や従業員を一人も雇用していない個人事業主や法人の代表の方が該当します。

 

 労働保険の申告は、労働者を一人でも雇っている場合に発生するものなので、労働者がいない場合やご家族のみで事業を行っている場合は、労働保険の対象とはならないのです。

 

 「それなら労働保険料がないから負担が少なくて良かった」と安心されるのは少し違います。労働保険の対象とならないということは労災保険の加入もないということなのですが、業務上の災害について生じた傷病については労災保険からしか補償されないため、労災保険の適用がない場合は、医療機関の窓口で10割負担となってしまい、最終的な負担は労働保険料より高くなる可能性が高くなります。

 

 では、一人親方や個人事業主等は一切労災保険に加入することが出来ないのかというとそうではありません。

 労災保険の特別加入制度というものがありまして、一人親方の場合は労災保険特別加入団体を通じて、また、個人事業主や法人の方は労働保険事務組合を通じて加入の申込みが出来ます。

 

 いずれの場合も加入するには一定の条件等御座いますので、ご検討の際にはご相談頂ければと思います。

 

田口 由多加


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