2.インフレの現状と政策動向
国際決済銀行(BIS)のパブロ・エルナンデス・デコス総支配人は、中東情勢の混迷に直面する中央銀行に対し「必要なら行動する準備」を説き、各国の財政政策が及ぼすインフレ圧力に警戒感を示しました。
今、我国の高市首相のスローガンは「日本を強く豊かに」であり、積極財政論者です。以前のデフレ時代の安倍首相の時と同じような財政論者のような気がします。今は、円安に伴うエネルギー・食料品・石炭・鉄鉱石等の輸入価格を通じて、輸入インフレの状態が続いていた時に、国・財界をあげて「インフレに負けない賃上げをすべきだ」と号令一下この数年3~5%の賃上げを実施しました。でも、物価の上昇スピード高にまだ実質賃金は追いついていない状況が続いています。
特に食料品等生活必需品の値上がりがきつく、一般庶民の生活は楽になりません。そのため高市首相は、選挙公約に挙げた食料品消費税ゼロを目指して広く野党に呼びかけ、国民会議なるものを作り、消費税減税を実施すべく検討しています。しかし、財務省の反対や具体的なスーパー等のレジの変更のソフト開発が、時間的に無理との話があり、一丁目一番地の給付付減税の方向に舵を切る可能性があります。給付付減税も間に合わず、国民へ一律給付も考えられます。
また、原油・LNGの高騰により、電気代・ガソリン代も上昇しているので、電気代ガソリン等へ補助金を支給し、価格を引き下げることをしています。ただし、これらの措置は、インフレを助長するもので、個人的には賛成しかねますが。
財源問題は別にして、防衛予算額はアメリカトランプ大統領の要請もあり、またEU諸国も対ロシアへの対抗措置として、GDPの5%を目標にすることになります。日本は殺傷能力のある防衛装備品、例えばミサイル・駆逐艦も輸出できるようになり、政府支出の拡大が予想されます。
政府支出の増加もインフレ要因になります。民間は賃上げを一生懸命行い、物価の上昇には追い付かないけど、また政府も防衛費に多額の支出をする。これもインフレ要因です。
今後、現金は目減りが予想されますので、インフレ対策を考えないといけません。
川庄会計グループ
公認会計士 川庄康夫
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