節税対策 - 2024-09-19

防災月間に考える

9月1日は防災の日。

そして、1927年に関東大震災が起きたこと、台風等で災害が起こりやすい月ということで9月は防災月間とされています。

 

災害によって損害を受けた時、様々な心配事が出てくるかと思いますが、その中に納税等の悩みがあると余計な心配事が増えて辛いですよね。

その時に備えて、災害が起こった時のための制度等を記載していきたいと思います。

 

①申請をすることで、申告や納付の期限を延長でき、納税も一定期間猶予することができます。

申告や納付:

その理由のやんだ日から2か月以内の範囲で期限を延長することができます。

こちらの申請については期限が経過した後でも行うことができるので状況が落ち着いてから税務署に相談すれば大丈夫です。

 

納税の猶予:

・損失を受けた日に納付期限が到来しておらず、以後1年以内に納付すべき国税

⇒期限から1年以内の納付猶予。

・同じく納付期限が到来していない「所得税の予定納税、法人税・地方法人税・消費税の中間申告分」

⇒確定申告書の提出期限まで猶予。

ただし、災害のやんだ日から2か月以内に申請する必要があります。

 

すでに納付期限が到来している国税についても原則として1年以内の猶予を受けることができます。

 

②予定納税の減額や源泉徴収の徴収猶予を受けることができます。

最終的には翌年の確定申告で精算されますが、予定納税等の段階で減額や猶予を受けることができます。

 

③確定申告で所得税の全部または一部の軽減ができます。

災害(地震、火災等)により住宅や家財に損害を受けた場合は、所得税法による雑損控除または災害減免法による所得税の軽減免除のどちらかを有利な方を選んで所得税を軽減することができます。

 

ただし、災害減免法については対象になる住宅や家財の損失額がその価額の1/2以上である場合に限られており(損害を受けた年の所得が1,000万以下に限る)、雑損控除については、対象となる資産として住宅や家財を含む生活に通常必要な資産となっていますが、通常必要な資産として棚卸資産や事業用の固定資産、山林、生活に通常必要でない資産は含まれません。

 

④住宅借入金特別控除の適用期間の特例を受けることができます。

災害によって居住することができなくなった住宅用家屋について住宅借入金特別控除をもともと受けていた場合、残りの適用期間についても適用を受けることができます。ただし、新しい住宅を取得してそちらについて住宅借入金特別控除を受ける場合は適用となりません。(被災者生活再建支援法が適用された市区町村の区域内にある場合は重複して適用できます。)

 

その他にも、住宅取得の際の贈与税に関しての特例や、法人についても災害損失欠損金がある場合の法人税の還付や消費税の特例等様々な税制上の措置があるようです。

 

災害はいつやってくるかわかりませんが、税に関しては様々な措置があるようなので、安心してその他の防災対策もきちんとしていきたいですね。

 

川庄公認会計士事務所 平島

 


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