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川庄 康夫 Yasuo Kawasho |
1.ふるさと納税の現状と寄附の時期
ふるさと納税の締め切りの時期が近づいてきました。ふるさと納税は納税するわけではなく自分の好きな地方自治体へ寄附することで、年度の締切日は12月31日迄となります。
自治体によっては12月の早めに締め切り日を設ける自治体もありますので、各自治体の締め切り日を確認してから申し込みをして下さい。
寄付をすると、自治体から寄附金受領証明書が送付されます。その受領証明書を添付して確定申告をします。
年末近くに寄附されると年内に寄附金受領証明書が翌年に届くことがありますが、寄附金受領証明書に寄附金の受領年月日が記載されていますので、その日付を基に確定申告をすることになります。
確定申告を行わなくてもよい「ワンストップ特例制度」がありますが、控除対象は個人住民税のみとなりますので確定申告することをお勧めします。
ふるさと納税が始まった当初は認知度も低く、それ程行われませんでしたが、東日本大震災や熊本地震等を経て見返りなく被災地を応援・支援しようという気運が起ったり、又「ふるさと納税サイト」が、ふるさと納税を推奨するようになって巨額の寄附がなされるようになってきました。
税務調査に立ち会った際に税務調査官と「ふるさと納税」が話題となったことがありました。「ふるさと納税」していますかと質問すると二人の調査官とも[していません]と答えました。
その調査官は「あれは金持優遇の制度ですから私はしません。」と言っていました。
川庄「そんなことないですよ、ふるさと納税は公平であって平等ではありません、所得に応じた税金から控除されるのですから、調査官もある程度のふるさと納税ができると思いますが」
調査官「そうですね、あまり考えていませんでしたが今年は少しふるさと納税してみますかね」と言われました。
煩わしいことは、少し得になることがあっても実行しない方が良いと思い込んでおられるのかもしれませんねと思いましたが、そんなに意固地にならず、地方再生に協力していると思う方が良いと思います。
2.総務大臣通牒
地方自治体の間で返礼品競争が激しくなり即ち返礼品を送ることで赤字になる自治体があったり自分のところでは取れない返礼品を、市場を通して販売している(海に面していない自治体がカニを特産品にしている)など目に余る状況になったので「返礼品を寄附額の3割以内にするように」との総務大臣通牒が出されました。
地域で使える商品券を取りやめた自治体や電化製品の返礼を中止にした自治体もありますが、大臣通牒を無礼して従来通りの返礼割合を続けたり、ゴルフのパターを返礼品にしたりと様々です。ふるさと納税での返礼品が気に入ったので次は自分で購入する人も多数いますので地方再生・地方活性化には役立っていると思われます。
何か変ったがあるのかと調べてみると、PET-CTがん検診、ひな人形、温泉旅館宿泊旅行券、総桐箪笥、ゴルフボール、高級万年筆、日本酒、ビール、焼酎等がありました。
雑誌に「食料品等購入しないで返礼品だけで生活ができる」と豪語している人の記事もありました。
3.手続き・限度額・メリット・デメリット
ふるさと納税は実施した翌年の所得税、住民税が安くなります。支払はクレジットカード払いができ自由な金額で自由なタイミングで行うことができます。「ふるさと納税」の限度額は総務省のホームページやふるさと納税サイトで検証することができます。例えば独身で600万円の給与収入の場合の控除額は7万7千円です。煩わしいと思わなければ実行した方が有利と思います。
メリットとしては
(1)被災地の復旧・復興に協力できる
(2)自治体から特産物を獲得できる
(3)自分が好きな自治体に寄附できる
(4)特典の提供により特産品をPRできる役所の職員のモチベーションアップになる。地域観光に役立てることができる。
デメリットとしては
(1)税額控除を受けるために確定申告をする必要がある。
(2)いくら迄寄附できるか年末近くにならないとわからない。
そのため、今の時期から検討されることをお勧めします。
川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫
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Posted by Yasuo Kawasho
代表取締役 川庄 康夫
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