先般、大手進学塾が、残業代の計算にあたり、10分未満の残業時間を切り捨てていたことについて労働基準監督署が是正勧告を行いました。
社内ルールとして、日々の残業時間について15分や30分単位で切り捨てや切り上げ処理をしている企業もは少なくありません。が、厳密にいうとこうした処理は違法となります。
残業時間の計算については、通達によって残業時間を1ヵ月単位で集計する場合には、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げることは問題がないとされていますが、日々の時間処理については1分単位というのが原則です。
仮に日々10分未満の残業時間を切り捨てていた場合に、各日平均5~6分切り捨てられていたとすると、23日勤務で約2時間の未払い残業代が生じていることになります。
残業代は最大2年間遡れますので、2年分では48時間分、残業単価が2,000円程度とすると約10万円の未払いとなり、社員数が数百人となれば、相当の金額の未払い残業が発生することになります。
今回、是正勧告を受けた進学塾の場合、従業員が労基署に申告したとのことですが、どの企業でも起こり得る問題ではないでしょうか。雇う側も法的知識を身に付ける必要があるといえます。
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川庄会計グループ ㈱KS人事研究所 野中 佐知子
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