日本は今、国家予算に対し、収入が圧倒的に足りません。
だからでしょうか、消費税法にはどんどん、"益税"といわれるものを無くそうとする税制改正が行われています。
ちなみに、"益税"とは、簡単に言うと「消費者が負担した消費税の一部が国に納付されずに、事業者の手元に残ってしまう」ということです。
最近では、いわゆる"95%ルール"の改正、特定期間の課税売上高による納税義務判定の導入、と"益税つぶし"を狙ったものと思われる改正が立て続けに行われています。(⇒詳細は川庄会計事務所の担当者にお聞きください!!)
さて、ここへきて、一般紙にも大々的に取り上げられたことにより、にわかに一般的にも注目され始めているのが、「会計検査院が簡易課税制度を適用して節税した部分を"益税"と指摘し、改正を促している」という記事です。会計検査院の益税推計額を簡易課税を選択している全事業者に引き伸ばしてみると、「益税額は年間で1200億円を超えるのではないか」とも言われています。この検査院の指摘を受けて、みなし仕入率に「第6種事業(仕入率40%)」ができ、「不動産業やサービス業をそれに該当させるのでは?」という噂もあります。しかし、「全ての事業で益税が発生している」という結果が出ている以上、ほかの区分の事業者も安心してはいられません。検査院がこの時期に簡易課税制度の見直しを促してきた、ということは消費税増税の時期が迫ってきていることと無関係ではないでしょう。消費税率が上がれば益税額も増大するでしょうから。
どうやら、簡易課税制度導入の根本にある「中小事業者の事務負担の軽減」という考え方は、忘れ去られようとしているようです。
これまでも、消費税については、単年度のことだけを考えるのではなく、長い期間にわたる経営計画や試算などを行って検討すべきものでしたが、税率が上がると、「少なくとも損はしたくない」ということでますます計画や試算は必要です。これまで以上に、簡易課税選択の見極めも重要になってきます。今まで簡易課税を選択されている事業者の方で「うちは益税が生じていた」という方でも、次の税制改正の行方にはぜひ注目されていてください!!
鹿田 幸子
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