1. 三分法の考え方は有効、ただし中身を組み替える
不動産・有価証券・現預金の三分法は、分散による財産保全として今も有効です。
ただし、インフレと金利上昇が重なる局面では、各資産の性質が大きく変わります。最大の問題は、現預金や長期債といった「名目資産」の実質価値が目減りすることです。今後は資産の種類で三つに分けるより、「インフレに強い実物資産」「成長と通貨分散を担う金融資産」「流動性を確保する資金」という機能で配分を見直すことを勧めます。
2. 現預金は「必要額を確保し、余剰は減らす」
生活費の1~2年分、予定される納税資金、相続税の納税資金は現預金で確保します。急落時に資産を投げ売りしないための備えであり、これは削ってはいけません。一方で余剰資金を預金のまま置くと、毎年物価上昇だけ実質的に損をします。安全性を重視する部分は、金利上昇に追随する個人向け国債(変動10年)や短期の債権に置き換えるのが現実的です。
3. 有価証券は国際分散と価格転嫁力を重視する
円安やインフレへの備えとして、外貨建て資産を一定割合持つ通貨分散が欠かせません。株式は、値上げを価格に転嫁できる企業や、配当を増やし続けている企業を中心にします。具体的には生活必需品、資源、インフラ関連などです。長期金利の上昇局面では長期の固定利付債は価格が下がるため、債権は短期のものや変動金利のものを中心にします。新NISAやiDeCoの非課税枠は優先して使い切るようにしてください。
川庄会計グループ 代表
公認会計士 川庄康夫
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