2.稼いだ粗利を残すのは「固定費の軽さ」
前回は、粗利の厚さを決めるのは価格ではなく原価率だというお話をしました。
しかし、原価率を下げて粗利を厚くしても、それがそのまま手元に残るとは限りません。
キーエンスは、大型の設備投資をしない会社だといいます。
自社で工場を抱え込まず、生産は外部に任せる。だから固定費が軽い。
粗利が厚く、それを食いつぶす固定費が小さいので、利益として残る割合が大きくなります。
高い給与も、そこから出ています。
固定費は、いったん抱えると受注量に関係なく毎月出ていきます。
工場、機械、事務所、常時雇用の人員。売上が落ちた月に会社を苦しめるのは、たいていこの部分です。
逆に固定費が軽ければ、多少の売上の波は吸収できます。
設備投資の判断も、回収年数だけで見ないことです。
その設備を持つと固定費は毎月いくら増えるのか。それを賄うには、粗利をいくら稼がなければならないのか。
この二つに数字で答えられるかどうかが、投資の可否を分けます。
御社の固定費は、月にいくらでしょうか。
その額を粗利率で割り戻せば、赤字にならないために必要な売上高が出ます。
この損益分岐点の売上高を頭に置いているかどうかで、投資の判断も値引きの判断も変わってきます。
川庄公認会計士事務所
営業推進室 室長 河野徹
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