節税対策 - 2026-04-27

調整対象固定資産と高額特定資産

こんにちは。

最近、高い資産を購入されたりしましたか?

高い資産を購入するときは慎重になるものですが、事業に関連するものだと余計に慎重に考えなければならないです。

今回は、調整対象固定資産と高額特定資産について消費税法上での影響を記載をしていきます。

 

まず、調整対象固定資産と高額特定資産とは?なかなか聞きなれない言葉だ…となりますので用語の意義を記載します。

それぞれ100万円、1,000万円以上の資産となります。

それ以外にも高いものでいうと居住用賃貸建物(1,000万円以上)もありますが今回は記載省略いたします。

 

・調整対象固定資産…税抜100万円以上の棚卸資産以外の資産で建物、構築物等(機械、器具備品、車両、特許権等)

※その資産を購入するために要した付随費用は含みません。

・高額特定資産…棚卸資産及び調整対象固定資産でその金額が税抜1,000万円以上のもの

※調整対象固定資産と同じくその資産を購入するために要した付随費用は含みません。

 

(上記の資産を取得することによる影響について)

 

①調整対象固定資産の場合

※仕入れ時に原則課税で計算している前提(簡易課税や2割特例で計算している場合は除く)

 

(1)3年~4年間、消費税を納め続けなくてはならない

「課税事業者選択届出書」を提出している場合。(本来は消費税の納税義務がない場合に、還付が発生しそれを受け取るために消費税の課税事業者となることを選択する届出書)

その選択届出書を提出した日の課税期間の初日から2年を経過する日までに開始した課税期間中に調整対象固定資産の仕入れを行った場合はその仕入れをした日の課税期間の初日から3年を経過する日の課税期間の初日以降でなければ課税事業者選択不適用届出書」を提出することができません。

つまり、「課税事業者選択届出書」を提出したのち2年間のうち1年目に調整対象固定資産を購入した場合は届けを出した翌年から3年間、2年目に購入した場合は4年間、消費税を納める義務がなくても(基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも)免税事業者に戻ることができません。

 

(2)上記(1)の制限を受ける場合は同時に簡易課税制度選択届出書を提出することができない。

簡易課税で計算したくても調整対象固定資産の仕入れがあった課税期間を含む3年間は原則課税で計算しなくてはいけません。

 

(3)その他に、仕入れ時に課税売上割合が95%未満もしくは課税売上高が5億円を超えており、一定の方式で計算し、かつ課税売上割合が著しく変動した場合、使用内容を変えた場合(貸家を居住用からテナントに変えたなど)した場合は購入後3年間ほどは消費税の調整が行われることがあります。

また、新しく設立された(基準期間がない)資本金1,000万円以上の法人(新設法人)、特定新規設立法人についても、その仕入れが行われた場合は(1)と同じようにしばらく免税事業者に戻れなくなってしまいます。

 

②高額特定資産の場合

※仕入れ時に原則課税で計算している前提(簡易課税や2割特例で計算している場合は除く)

 

(1)その仕入れをした課税期間を含めて3年間は消費税を納めなくてはならない。

こちらは届出関係なく、その仕入れをした課税期間が原則課税であればその後2年間はどんなに基準期間が1,000万円以下であっても消費税を納め続けなくてはいけません。

その高額特定資産が自己建設高額特定資産(自社で建設して原材料費や経費が累計1,000万円以上となった建物)の場合は1,000万円以上になってから完了して、その完了した課税期間を含め3年間は納税義務が続きます。

 

(2)簡易課税制度を選択できない

高額特定資産を仕入れた場合はその仕入れた課税期間の初日から3年を経過した日の属する課税期間の初日までは簡易の届出書を提出できないため原則課税での計算となります。4年目から簡易となります(前年に届出提出した場合)

この場合も高額特定資産が自己建設高額特定資産の場合は、原材料費や経費が累計1,000万円以上となって建設が完了してその課税期間を含めて3年間は簡易課税で計算できません。

 

※簡易課税制度選択届出書の提出制限は事業を開始した課税期間、その他一定の課税期間から簡易課税を適用したい場合には上記の仕入れがあっても制限されません。

※なお、上記内容の納税義務の部分は、元々適格請求書発行事業者である場合は消費税の納税義務があるので影響なく課税事業者となります。

 

以上となります。

何か大きな資産を購入しようとしている場合はいろいろと慎重に検討してから行うことが大切ですね。

 

川庄公認会計士事務所 平島


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