節税対策

2019年12月11日 水曜日

給与と報酬の違い

 さて、皆様は「給与」と「報酬」の違いをご存知でしょうか。まず報酬とは、「労働や物の使用などに対する対価としての金銭や物品」をいいます。一方、給与は「雇用契約を結んでいること」を前提として、その働いた対価に対して金銭を受け取ることいいます。したがって、雇用契約のない個人事業主や法人相手に支払うときは「報酬」という扱いになります。


① 所得の種類
 給与は「給与所得」となり、報酬は「事業所得」にあたります。それぞれ計算の仕方は異なり、給与所得は「給与の金額-給与所得控除」、事業所得は「総収入金額-必要経費」によって求めます。このように所得税の計算に相違が出てきます。


② 源泉徴収
 給与は国税庁から公表される源泉徴収税額表に当てはめて税額を求めます。一方報酬の源泉徴収に関しては、以下の通りです。

100万円以下の場合 「支払金額×10.21%」
100万円超の場合  「支払金額-100万円×20.42%+102,100円
※その他、個別の報酬によって控除額の計算式が異なるものもあるので、詳細は国税庁HPでご確認ください。


③ 消費税
 給与は不課税仕入れなのに対し、外注費などの報酬は課税仕入れとして扱われるため、控除対象仕入税額に含められます。

 以上のように、給与と報酬の区分によって税務上の取扱いが大いに違ってきます。
 労働の対価としての支払いが給与か報酬かについての判例は多く、その中のひとつ紹介いたします。


・ホステスに対する支払いが給与所得裁判事例(平成28年7月28日地裁・平成29年1月11日高裁判決)

 下記の理由からホステスに対する支払いは、給与所得として認定されました。


① 指揮命令を受けていた
イ ホステスの出勤日は、従業員やホステスらとの間で調整して決定しており、各自が自由に決めることができなかった。
ロ 始業前に朝礼への参加が義務付けられ、業務開始の準備、接客方法や接客態度等に関する詳細な決まりがあり、業務上の指導が行われていた。


② 時間的な拘束を受けていた。
出勤時間及び退勤時間は決まっており、休むことができる日数には制限がある等、ホステスが自由に決めることができなかった。


③ その他
ホステスは、衣装代や美容代等をすべて自ら自費で負担しているが、そのことから、直ちに事業所得にあたるとはいえないとされ、自己の計算と危険において独立して業務を営んでいることが根拠づけられるものではないとされた。

 
 現在、雇用形態が複雑になってきた社会で、「給与」と「報酬」の分別に関する判例を、私たち税務の専門家としても今後注視していかなければいけません。年末調整や確定申告にも影響が及びますので、もう一度ご自身の収入が給与あるいは報酬なのか検討されてみてはいかがでしょうか。
 不明点等ございましたら、ぜひ川庄公認会計士事務所までお越しください。

川庄公認会計士事務所 嶋村

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2019年12月 3日 火曜日

年末調整 「住宅ローン控除の特例」 をご存じですか?


 今年も残すところ、あと1カ月を切りました。
年末調整を行う際に適用できる、住宅ローン控除の特例についてご紹介します。

住宅ローン控除とは、住宅をローンで取得した際に一定の条件を満たせば10年間、住宅ローンの年末残高の1%を最大50万円を限度に、所得税額から控除できる制度です。

その上で、令和元年10月からの消費税増税に伴い、
① 令和元年10月1日~令和2年12月31日までの間に居住の用に供した場合
② 消費税率10%が適用される住宅取取得等について、控除期間を3年間延長し
③ 適用年の11年目から13年目についても、所得税から控除しきれない額は
   改正前同様個人住民税額から最大13.65万円控除する
   と、控除期間を13年と延長する措置が取られています。

初年度から10年間  控除額 = 住宅ローンの残高 × 1%...①
11年目から13年目   控除額 = ①・②のいずれか少ない金額
             住宅取得等の対価の額又は費用の額(税抜)×2%÷3...②

上記の方法で、控除額を計算します。
また、住宅ローン控除適用初年度は、確定申告が必要となる事にもご注意ください。給与所得者は2年目以降は年末調整で控除が適用されます。

詳細は下記、国税庁HPにて、ご確認いただくか、弊社までお尋ねくださいませ。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1213.htm

川庄グループ 川庄公認会計士事務所 須川

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2019年11月26日 火曜日

年末調整で受けられる所得控除

 所得税法では各納税者の個人的事情を加味するため、所得控除の制度を設けています。
 この制度は、所得税の計算の基礎となる所得金額を控除する制度で所得税額を減らす効果があります。
 今回は所得控除のうち年末調整で受けられるものについてご紹介します。



◇所得控除の種類と控除を受けられる場合
(※を付しているものは令和2年より改正がありますのでご留意ください)

① 社会保険料控除...健康保険料や国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、介護保険料、国民年金保険料などの支払がある

② 小規模企業共済等掛金控除...小規模企業共済法の共済契約に係る掛金、確定拠出年金法の企業型年金加入者掛金及び個人型年金加入者掛金、心身障害者扶養共済制度に係る掛金の支払がある

③ 生命保険料控除...新(旧)生命保険料や介護医療保険料、新(旧)個人年金保険料の支払がある

④ 地震保険料控除...地震保険料や旧長期損害保険料の支払がある

⑤ 寡婦・寡夫控除...あなたが寡婦又は寡夫である

⑥ 勤労学生控除...あなたが勤労学生である

⑦ 障害者控除...あなたや控除対象配偶者、扶養親族が障害者である

⑧ 扶養控除...控除対象扶養親族がいる

⑨ 基礎控除※...全員

⑩ 配偶者控除※...控除対象配偶者がいる

⑪ 配偶者特別控除※...あなたの合計所得金額が1,000万円以下で、配偶者の合計所得金額が38万円を超え、76万円未満である



◇控除を受けるために必要な書類

①~④ 令和元年分 給与所得者の保険料控除申告書
⑤~⑨ 平成31年(2019年)分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
⑩~⑪ 令和元年分 給与所得者の配偶者控除等申告書



 年末調整や確定申告でお困りの方は弊社までお気軽にお問い合わせください。


川庄グループ 川庄公認会計士事務所 辻本

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2019年11月21日 木曜日

年末調整とは。

年末調整とは

一年の個人の総決算です。

サラリーマンの場合、毎月、給料から税金を天引きされていますが、実はお給料から天引きされている所得税は、概算で引かれています。

年の途中で、扶養家族の増減があってもその場でさかのぼって計算をやり直さないし、個人で支払っている保険料などの控除額や、住宅ローンの返済に係る控除なども適用されていません。

ですから概算で引かれている所得税の合計と、本来支払わなければいけない合計に差額が生じる為、計算し直して、多ければ還付、少なければ徴収と帳尻を合わすことを年末調整(年末にまとめて調整すること)と言います。


年末調整の対象となる人

大きくは、給与総額が2000万以下で、1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職し年末まで勤務している人(青色事業専従者も含みます。)です。



正社員はもちろんのこと、契約社員やパート、アルバイトなど雇用形態に関わらず、この条件を満たしていれば年末調整の対象者となります。

その他、例外もありますので...詳しくは国税庁のHPをご確認下さい。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2665.htm

煩わしい確定申告をする必要もなく、年末調整によって還付になる方々も多いので、必要書類を揃えるなどして年末調整に備えて下さい。

川庄公認会計士事務所 藤元

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2019年11月13日 水曜日

脱税ってなに?

10月に入り軽減税率が導入され、税金に対して関心を持つようになった方は多いかと思います。さらに10月には某芸能人の脱税疑惑が話題となり、さらに関心が高まったのではないでしょうか。今回は脱税とそれに関連した言葉を解説していきたいと思います。


① 脱税とは
違法な手段によって納税を逃れる行為
→ルールを無視して自分の都合のいいようにする行為
→修正申告の対象となり、※追徴課税がされます。また悪質の場合逮捕されます。


② 租税回避行為とは
税法や国税局が本来予定していない不自然な法形式を用いて税負担の軽減を図る行為
→ルールの範囲ではあるが通常ではありえない取引を行って税金を抑える行為
→修正申告の対象となり、追徴課税の対象となる可能性があります。


③ 節税とは
税法や国税局が予定している範囲内で合法的に税負担を出来るだけ軽くする行為
→ルールの範囲内で適正に税金を安く抑える行為
→特に問題はないです。


※追徴課税
・延滞税:正しい税金納めるまで遅れた分の利息・・・7.3%~14.6%
・過少申告加算税:少なく申告した分のペナルティ・・・5%~10%
・無申告加算税:申告してない分のペナルティ・・・15%~20%
・重加算税:嘘をつき、隠蔽した場合のペナルティ・・・35%~40%
・不納付加算税:源泉所得税額を納めてなかった場合のペナルティ・・・5%~10%


今回の某芸能人は2,000万円の所得を隠していたこと、無申告だったことに関して追徴課税が課されています。ですが逮捕には至っておりません。(2019.11.12現在)それは税務当局側が「悪質でない」と判断したからだと言われています。また、脱税の金額1億円を基準として起訴されるか否かとも言われているので、それも一つの理由だと考えられます。
納税は国民の3大義務の一つでもあります。もし脱税が見つかると、本来の納めるべき税金をはるかに上回る税金を納めなければなりません。そんなことにならないためにも顧問の税理士さんと密に連絡を取り合って適正な納税を行っていきたいものです。

川庄公認会計士事務所 畠中

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