節税対策

2015年9月25日 金曜日

海外にいる人を扶養にする場合

 日本国内で収入がある人が日本国外にいるご家族を所得税法上の扶養にする場合、その日本国外にいるご家族が「生計を一にする親族」に該当するのであれば、扶養控除の要件を満たすこととなるため、扶養控除等を行うことが出来ます。

 今までは「生計を一にする親族」に該当する証明等について法令等により書類の提出義務の規定はありませんでしたが、平成27年度税制改正により、「生計を一にする親族」に該当する旨の書類の提出が義務付けられます。

 今後は扶養控除等の対象となる親族が非居住者である場合、「一定の日」までに「一定の書類」を添付して提出することが義務付けられるようになりました。これは平成28年1月1日以後に支払う給与等から適用となります。

 その「一定の日」は二つありまして、それぞれの日に提出する「一定の書類」は以下の通りです。

 (1) 一定の日:年の最初に給与等の支払を受ける日の前日

   一定の書類:①扶養控除等の対象となる親族等が非居住者である旨が記載された扶養控除等申告書②親族関係書類(外国政府等が発行した出生証明書等の書類等をいいます。)
⇒この要件を満たさないと、給与計算時に扶養親族等に数えられないため、源泉徴収税額が高くなります。

 (2) 一定の日:その年の最後に給与等の支払を受ける日の前日

   一定の書類:①国外にいる親族と生計一である事実が確認された扶養控除等申告書②生計一であることを明らかにするための各人別の送金関係書類
※送金関係書類とは、その国外にいる親族等の生活費・教育費に充てる為の支払を、必要の都度、各人に行ったことを明らかにする書類。例えば、海外送金を行った際の支払明細や、クレジットカード等の利用明細など。
⇒この要件を満たさないと、年末調整において扶養控除等の適用が受けることが出来ません。



実務上では、11月~12月頃に行う年末調整にて翌年分の扶養控除等申告書を受け取る場合が多いと思います。この改正は上述の通り平成28年以後支給給与からの改正ですが、その年末調整となると今年(平成27年)の11月~12月に上記(1)の手続が必要になりますので、今年の年末調整を行う際には注意する必要があります。

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 田口 由多加

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2015年9月18日 金曜日

「遺言控除」が争続を防ぐ?!

 7月8日、自民党の「家族の絆を守る特命委員会」にて、遺言に基づいて相続が行われた場合に、一定額を控除する「遺言控除」を新設する方針を固めました。遺言による遺産分割を促し、相続をめぐるトラブルを防ぐことが目的です。

 具体的な制度内容は決まっていませんが、控除額は「数百万円」規模、2018年度までの導入を目指しているとのこと。

 相続税の基礎控除に関し、今年1月から「3千万円+法定相続人数×600万円」に引き下げられており、これまで相続税に無縁だった方も申告・納税の対象となる可能性が出てきています。「遺言控除」が認められれば、税負担に大きく影響するため、今後の動向に注目していきたいと思います。


川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 須々美 宏季

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2015年9月14日 月曜日

税務関係書類に係るスキャナ保存制度の見直し

【1】概要

納税者の国税関係書類の保存に係る負担軽減等を図る観点から、税務関係書類のスキャナ保存制度の見直しが行われます。

【2】内容

①3万円以上の契約書・領収書もスキャナ保存が可能に

 スキャナ保存の対象となる契約書及び領収書(以下、「重要書類」という)に係る金額基準(現行:3万円未満)が廃止されます。これにより、重要書類については、金額の多寡に関わらず、スキャナ保存が認められます。

 もっとも、その適用を受けるには、適正事務処理要件(注1)を満たす必要があります。

 注1 適正事務処理要件...適正な事務処理の実施を担保する規定(内部統制を担保するために、相互けん引、定期的なチェック及び再発防止策を社内規定等)に基づいて事務処理を

実施していること。

②業務処理後に保存を行う場合の承認要件の廃止等

 重要書類について、業務処理後にスキャナ保存を行う場合に必要とされている関係帳簿の電子保存の承認要件が廃止されます。また、スキャナで読み取る際に必要とされている入力者等の電子署名を不要とされます。

ただし、タイムスタンプを付し、かつ、入力者等に関する情報を保存する必要があります。

③その他の改正

重要書類以外の書類について、大きさ情報の保存を不要とし、また、カラーでの保存から白黒での保存でも良いこととされました。

【3】検討

 改正により重要書類の全てがスキャナ保存の対象となったことで、書類の保存に係るスペース確保等の負担は大きく軽減されると思われます。

 しかし、タイムスタンプを押すソフト環境を整備する費用を数社問い合わせたところ、初期導入費用で180万円以上かかり、ランニングコストでも年間20万円以上かかる場合がありました。

この負担が見合っているのか、よく検討する必要があるでしょう。

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 谷川敏明

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