節税対策

2014年12月19日 金曜日

小規模企業共済について

年末調整や確定申告の時期になり、改めて節税への意識が高まる頃だと思いますが、今回は、所得税の節税対策として小規模企業共済についてご案内致します!

  小規模企業共済とは、個人事業主や会社経営者の退職金を積み立てるための共済制度です。国の機関である中小企業基盤整備機構が運営しており、月額1,000円から70,000円の範囲で掛けることが可能です。積み立てたお金は、廃業した際や退職時、65歳以上になったときに退職金として受け取ることができます。

  支払った小規模共済の掛金は全額所得から控除されます。控除された額には当然税金がかかりませんので所得税・住民税が安くなります。

たとえば、所得が600万ある方であれば所得税・住民税を合せた税率は30.42%です。最大の84万円(7万×12ヶ月)掛けたとすると、その30.42%ですので約25万円所得税が減額されます。

小規模企業共済は受取時にも税制上の優遇があります。受取方法には大きく分けて2つあります。一つは、退職時や廃業時に一括して受け取る方法。もう一つは、10年または15年で分割して受け取る方法です。

まず、一括して受け取る方法を選択した場合、退職所得として課税されることになります。退職所得は、税制上優遇され、以下の算式を利用して計算をされます。

(収入金額-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額

退職所得控除は、勤続年数×40万円(20年超の場合は、800万円+{70万円×(勤続年数―20年})の控除が受けられますので長く掛ければ掛けるほど控除が大きくなります。また、さらに2分の1になりますので、税負担はかなり軽減されることになります。(注:平成24年度税制改正により、平成25年1月1日以降に支払われる、勤続年数が5年以下の役員等への退職金(特定役員退職手当等)について、1/2課税が廃止されることになりました)

分割受け取りの場合は、雑所得(公的年金等)として課税されることになります。こちらも税負担が軽減されています。

また、小規模企業共済は、前納(前払い)することが可能です!そして、1年分までの前納した金額は支払いをした年の所得から控除することができます。そのため、12月までに前納できれば、最大84万円の所得控除を受けることができるのです!ただし、手続きには締切がありますのでご注意ください。窓口は、中小企業基盤機構や金融機関が行っておりますので、ご検討の方はお早めにお手続きをお取りください。

以上、簡単にまとめましたが、ご興味のある方はぜひご相談ください。

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 赤星

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2014年12月17日 水曜日

平成27年以降の増税に対しての対応策パートⅡ 増税に関する考え方

平成27年1月以降、所得税の最高税率は課税所得4000万円超の方について40%から45%へと5%上がります。将来的には所得税率も55%へ上がり、住民税と合わせて65%になると思われます。

又、現在は相続税・贈与税の最高税率が55%ですが、以前の70%にもどるかもしれません。

消費税は平成26年4月から8%となりましたが、2%アップで10%になるのは当初の予定から1年半延期となりました。しかし、将来は消費税も10%から15%、さらには20%へと上がるものと考えられます。

一方、法人税は企業のグローバル化やアベノミクスの第3の矢(=成長戦略)の為、外国の企業を日本に呼び込まなければなりません。そのためにも、法人税率は30%を切ることを目標として引き下げが進むものと思われます。

法人化が可能な事業、例えば不動産業・飲食業・医療業等は、事業承継・節税等を考慮して法人化を検討してもよいと思います。

課税所得は、「収入-必要経費」で導き出されます。
以前、自由診療の多い医療機関に税務調査に来た調査官がこう言っていました。「今は収入を除外する人はいませんね。期間のズレで収入が洩れていたり、転記ミスで収入が洩れることはあっても、意識して収入を除外する人はいらっしゃいません。」

税務調査では、収入が正しく計上されているかをよく見られますが、問題点として指摘されることはありません。問題になるのは必要経費です。

必要経費になるかどうかのポイントは、事業との関連性です。事業に関係しているものとしての支出であればOKとなりますが、個人的に使ったものはNOとなります。

具体的には、支出の内容を筆記具で領収証に記載をすることをおすすめします。接待交際費であれば相手先を記入することは絶対条件です。又、ホームセンターやドラッグストアでのレシートは内訳明細も一緒に保管することが望ましいと思われます。

所得税の経費の場合は上記のようになりますが、法人設立可能な方は以下のメリットが考えられます。

(1) 収益が個人から法人への帰属となるので、利益(資産)は個人には蓄積されません。
結果的に相続財産が増加しませんので、相続税対策になりますし、財産価値は株式に転化されることになり、分割しやすくなります。

(2) 法人からの給与を受け取ることにより、サラリーマンの必要経費と言われている「給与所得控除」を受けることができます。
たとえば、500万円の給与であれば所得は70%程度の346万円におさえることができます。さらに、父母・子供等を法人の役員にすることで役員報酬を支払うことができます。

但し、非常勤の場合、経営参画の程度によっては多額の役員報酬はNOと言われる可能性がありますので、奥様に多額の役員報酬を支払いたい場合は、奥様を代表取締役にするなどの方法もあります。

(3) 役員退職金を取得することができます。
退職所得は5年超勤務した場合、退職所得控除適用後、退職所得は となるので、多額の退職金をもらっても税率は27.5%がMAXです。そのため手残りは多くなります。

退職金の限度額は、月額報酬×勤続年数×功績加算(2~3.5倍)ではないかと言われています。

社長在任期間30年、退職時の役員報酬月額100万円の方が退職した際の退職金と退職所得は以下のようになります。

退職金・・・100万円×30年×3倍=9,000万円
退職所得・・9,000万円‐{(40万×20年)+(70万×10年)}×1/2=3,750万円となります。

(4) 生命保険料が損金になります。
契約内容にもよりますが、法人を契約者、被保険者を役員にした、生命保険金が法人の経費にすることができます。

また、生命保険料の支払いで課税の繰延を計りながら、将来の役員退職金を形成できます。

(5) 社宅を保有することができます。
税務調査でよく問題になる社宅ですが、役員の住居を法人で経費処理することは、個人で住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受けるよりも有利です。

ポイントは豪華な社宅にならないこと、面積が240㎡越えないこと、また、特別の仕様にしないことです。

法人化のメリットをいくつか紹介しましたが、ポイントは法人で利益を計上することと、資金繰りが大丈夫か、ということです。借入金の返済で資金繰りが逼迫しないようにすることです。特に不動産業の方は注意が必要ですので、法人化をお考えの際は、事務所担当者へお声掛けください。法人設立前後の資金繰りをシミュレーションしてご説明いたします。
 

川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫


 

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2014年12月12日 金曜日

所得拡大促進税制

 既にご存知の方も多いかと思いますが、平成26年4月1日より所得拡大促進税制の改正により適用要件が緩和され、さらに適用期間が平成30年3月31日まで延長されました。簡単にこの制度についてご紹介したいと思います。

 まず、所得拡大促進税制とは、個人の所得水準を底上げさせる等の観点から、給与等支給額を増加させた企業に対して税額控除を認めるという制度です。

 この税額控除であるという点が大きなメリットです。控除できる額は、給与等支給額の増加額に対し10%です(ただし限度額は法人税額の10%、中小企業者等は20%まで)。

 そして、この税額控除を受けるための要件は3つあります。

〔要件1〕 雇用者給与等支給額が基準事業年度より一定割合(平成27年4月1日より前に開始する事業年度については2%)増加しているか

 雇用者給与等支給額とは、「適用を受けようとする事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される『国内雇用者』に対する『給与等』の支給額」とされています。
 そして、基準事業年度とは、一般的な法人でしたら、平成25年4月~平成26年3月の間に開始する事業年度をいいます。
 つまり、会社の経理処理の方法により異なる部分があるかと思いますが、イメージとしては、損益計算書に計上されている「給与」、「賞与」の合計額が基準事業年度より2%増加したかどうかということです。

〔要件2〕 適用年度の雇用者給与等支給額が前事業年度以上の額か

 要件2については、基準事業年度と比べるのではなく、前事業年度と比べます。ここでは2%増加など具体的な数字はなく単純に前年以上の額かどうかということです。

〔要件3〕 平均給与等支給額が、前事業年度を上回っているか

 平均給与等支給額とは、「適用年度の『継続雇用者』に対する給与等の支給額を、当該継続雇用者の月ごとの延べ人数の合計額で割った金額」をいいます。

 要件1、2では単純にお給料の支払総額だけを見ていますが、ここでは、より具体的に、継続して働いている人のお給料が前年より上がっているかどうかという所を見ます。

 なお、いずれも役員等に対するものは除かれ、要件3については、途中入社・退社等を考慮する等、実際の計算の際には、いくつか気を付ける点があります。また、雇用促進税制との併用はできませんので、その点についても注意が必要です。

 以上、どれも似たような要件であり、具体的な計算方法等少し複雑な部分がありますが、この改正により、昇給を行っている所などは税額控除を受けられる可能性が非常に高くなっております。
 実際に当事務所の顧問先様でも税額控除の適用を受けられる所が増えております。昇給等を行った際には、適用ができるか検討されてみてはいかがでしょうか。



川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 田辺 和希


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2014年12月 5日 金曜日

税務調査で否認されない短期前払費用のポイント

通常、事務所家賃などの固定費は、一年ごとに、その一年分のみ経費計上していきます。

翌期に発生する家賃は当然翌期の経費ですし、今期分の経費として計上することはできません。

ところが、一定の条件はありますが、期末から向こう一年内に発生する経費を「前もって今期に計上する」ことも認められています。

つまり・・・今期の税金を節税できるということですね。

それが短期前払費用です。

節税方法の中では割とポピュラーなので、ご存じの方も多いと思われるこの「短期前払費用」ですが、あくまで「例外的措置」であるため、その適用条件がいろいろあります。

ご存知ですか?

あとあと税務調査で問題になる前に、先ずはその適用条件を整理したいと思います。

条件① 重要性の原則から考えて問題が無いこと

重要性の原則、簡単に言うと「金額が大きすぎるものは認めません」ということです。

では、幾らまでならOKなの?と思われるでしょうが、明確な基準はありません。

過去の判例等でいえば、月額300万円×5ヶ月分=1500万円の短期前払費用を認めた国税不服審判所裁決もあれば、販管費全体の5%にあたる短期前払費用が認められなかった東京地裁判決もあります。(その後最高裁で上告棄却、納税者敗訴決定)

認められなかったケースでは、短期前払費用の額が最終利益の10倍強であることや、金額自体が多額であることが理由となっています。

また、金額だけの問題でもなく、もっぱら節税目的のみで不用不急の前払いを行い、本制度を悪用するようなものについては、その異常性と不当性に着目し、その適用が排除されることもあり得ます。

条件② 等質・等量のサービスであること

等質・等量のサービスとは、例えば土地や建物の賃借料、生命保険や損害保険の保険料、器具や機械の保守料などが該当します。

一方、月刊誌の購読料や税理士報酬は等質・等量のサービスに該当しません。

また、売上・収益と対応する「原価」については、たとえ1年以内の前払いであれ、等質・等量であれ、サービスであれ、売上より先に計上することは認められていません。(例えば、固定費の事務所家賃は適用できますが、家賃収入と対応する支払家賃は適用できません)

短期前払費用は、受けるサービスの内容をよく吟味して、検討する必要があります。

条件③ 契約に基づいていること

もともと毎月払いなのに「こちらが勝手に年払いに変更しただけ」では、短期前払費用の適用はできません。

もちろん、口約束だけでも・・・ダメです。

月払契約の家賃を契約書の変更なしで一年分前払いしたとしても、適用は認められません。

適用を受けるためには、契約内容に従った前払いである必要があります。

大家さんや不動産会社から、一年分の家賃を前払することについて、書面で承諾書をもらうようにしましょう。

条件④ 決算月に支払うこと

例えば、3月決算法人の場合、4月から翌年3月までの家賃を「3月」に支払えば適用可能です。

一方、4月から翌年3月までの家賃を「2月」に支払った場合、適用はできません。

条件⑤ 毎期継続すること

「前期は黒字だったので短期前払費用を使ったけど、今期は赤字だから短期前払費用はやめておこう」ということは出来ません。

一度短期前払費用を使用した場合、その処理を毎年継続していかなければいけません。

たとえ赤字であれ・・・。

いかがですか?

かなり面倒ですよね?

でも、しかたないんです、「例外的措置」ですから。

「条件①重要性の原則」や「条件②等質等量のサービス」などは、根拠法令にも記載がないため、あとあと税務調査で否認されるケースも散見されます。

お気を付けください。

また、この方法で節税できるのは最初の適用年のみ、しかもキャッシュフローは悪化します。

ですので、個人的にはあまりお勧めはしません。

皆様はどうお考えになりますか?

最後にもう一つ。

短期前払費用処理した経費の「消費税」について。

向こう一年分の家賃を決算月に支払った場合、その消費税はいつの期間分として計算するのが正しいのでしょうか?

これに関しては、消費税法基本通達に

「1年以内の前払費用について法人税法の取り扱いにより支払時に損金経理(経費計上)しているときは、その支出をした日の属する課税期間において仕入税額控除をしなければならない」と定められています。

つまり、支払時に一括計上しなければならない、と。

ということは、税率が8%から10%に上がる場合で、その施行日が途中にある場合にはどうすればいいのでしょうか?

場合によっては損することもあり得るのでしょうか?

この場合には、旧税率部分のみ計算を行い、残る部分は翌期に計算するため、消費税上では「仮払金」として処理することになります。

つまり、「損も得もない」ということです。

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 藤川 剛士

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