節税対策

2014年6月27日 金曜日

ふるさと納税で地域振興と特産品ゲット

1. 概要
 長野県知事であった作家の田中康夫氏が、「好きな街だから税を納めたい」という理由で、生活拠点ではない地域に住民票を移そうとして一時話題になったことがあったのを覚えていらっしゃいますか?

少し前までは、自分の生活拠点(住所地)以外の市町村に貢献(納税)するには、田中康夫氏のように住民票を移動したりしなければなりませんでしたが、今は「ふるさと納税」の制度があります。

 いわゆる「ふるさと納税は」は、2008年4月30日に公布された「地方税法等の一部を改正する法律」で、個人住民税の寄付金制度が大幅に拡充させる形で導入されました。この寄付金制度は、地方自治体に対する寄付金のうち2,000円を超える部分について、個人住民税所得割の概ね10%を上限として、所得税と合わせて控除されるというものです。

2008年は33,149人の人が行い2010年も33,458人の人が実施しましたが、2011年は741,667人と急増してきました。これは、2011年3月11日に東日本大震災が発生し、東北3県に寄付をする人が急増したためと思われます。これを機会に多くの人が「ふるさと納税制度」を思い出し、2012年以降も増加の一途をたどっています。

2013年度に福岡県で寄付金税額控除を使った人は3,427人で総額299,574千円、一人当たりに換算すると約87,000円でした。東京都は全国から人が集中しているので22,452人で総額3,375,176千円、一人当たりの寄付金額は150千円ほどとなっています。

2. メリット・賛成意見
①成長して生まれ故郷を離れても、その地域に貢献することができる。
 地方では、成人までの教育に税金を注いでも(いわゆる先行投資)就職して税金を納めるようになると他地域に住んだりすることになるので、それまでに注ぎこんだ 税金の元がとれないが、この制度によって補填できる、との考え方もあります。

②使用制限があるところもある。
条例で使途を限定しているところも多いので、寄付者の意図が反映されやすい状況にあり、住所地への寄付であってもその使用に関与できます。たとえば救急医療の充実等、医療、福祉に使ってほしい、子育て支援に使ってほしい等々、寄付をする際に指定するとこが可能です。

③寄付者に対して地域の特産品を贈っている自治体が多い。
「ふるさと納税は」あくまでも寄付であるため、できるだけ多くの人から「ふるさと納税」を行ってもらおうと、自治体はいろいろな特典を競い合っています。寄付金額(5,000円から100万円、200万円、300万円超)に応じて選択できる商品や商品数が増える自治体が多くあります。

③自治体によってはクレジットカードでの支払いも認めていますので寄付を行うことでクレジットカードのポイントもためることが可能です。

3. デメリット・反対意見
① 市町村に比べ、都道府県は、ふるさととしての愛着が持たれにくく、寄付が集まりにくい傾向にあります。

② 市町村に寄付した場合、寄付をしていない都道府県民税分も控除対象となるため、都道府県は控除部分ばかりが嵩むことがあります。


③ 税収の少ない地域が受けている地方交付金を合わせると、人口あたりでは現状でも都市部の税収と大差はなく、取り立てての必要性は見られません。

④ 根本的な地方活性化や地域間格差を是正するための対策にはなっていないのではないか等々、「ふるさと納税」について賛成意見、反対意見等いろいろあります。
でも特典の内容によっては寄付したいと、寄付者全体の80%弱の人が考えています。

⑤ 「ふるさと納税」は寄付金ですので、住民税の納付先が変更になるわけではなく事前に自分が選んだ市町村へ寄付をすることで、翌年の所得税、住民税が寄付金控除の対象になることです。

4. ふるさと納税と住民税納付の関係
「ふるさと納税」は、所得控除の寄付金控除です。
節税のメリットを享受するには、寄付をした市町村から送られてくる「ふるさと応援寄付金受領証明書」で確定申告を行うことが必要です。その割合によって課税所得金額が少なくなり所得税、住民税が安くなります。

 今年、寄付金を支払っても、現在納付している住民税が減額するわけではなく、寄付金を行った年度の所得税が確定申告を要件として減額され翌年度の1月1日現在の住所地の市町村に納付する住民税が軽減される制度です。従って、現在進行年度の住民税とは何ら関係ありません。

「ふるさと納税」の節税効果を受ける手続きは、まず、ふるさと納税寄付金を自分の希望する市町村に支払うことから始まります。寄付金は税制の優遇措置であり、その対象金額は2,000円以上の寄付金になりますが、多くの市町村は1万円以上とか5万円以上、10万円以上との金額制限を設けています。

たとえば5万円寄付金を行った場合は、50,000円-2,000円となり48,000円が寄付金控除の対象となり、各自の税率、総所得金額によって税金の額が変動します。
 ふるさと納税の手続きは、各自治体の専用サイトを通じて申し込みます。
住所、氏名、寄付金額、自分が望む使い道(医療、福祉、教育事業、社会資本整備等)受け取りたい特産品などを記載して申し込み、払い込みは郵便振込、クレジットカード、現金書留専用口座等で行います。

後日、自治体から特産品の送付状況説明と証明書が送付されます。
この、証明書は所得税確定申告の際、必要ですから絶対になくさないようにして下さい。基本的に証明書の再発行はありません。

5. 税金の控除額は?
寄付金控除額は寄付金-2,000円を引いた金額であり、かつ総所得金額の40/100とのいずれか少ない金額(所得税)が控除されます。

では、「ふるさと納税」をすることによってどれくらいの節税効果が得られるのでしょうか?以下にその計算例をあげて確認してみます。

〈計算例〉
【ケースⅠ】
給与収入1200万円、給付控除後の所得、970万円 ふるさと納税寄付金10万円、その他の所得控除180万円とすると課税所得は780万円となります。この人の所得税率は23%、住民税率は10%で合計33%の税金がかかります。

【所得税】
A. 所得控除=(10万円-2,000円)×23%=22,540円
B. 復興特別所得税分=22,540×2.1%=474円
A+B=23,013円→23,000円 所得税は軽減されます。

  【住民税】 基本控除と特例控除から成り立っています。
C. 基本控除=(10万円-2,000円)×10%=9,800円
D. 特例控除=(10万円-2,000円)×(90%-23%×1.021)=65,186円
となり2,000円の負担で98,000円控除されることになります。

【ケースⅡ】
夫婦2人の場合で2,000円の最小負担で控除できる給与収入と寄付金の関係は、600万円で、39,000円、900万円では77,000円、1500万円では19万円迄の寄付金が最ベストな選択です。各自の所得によって異なりますので詳細は川庄公認会計事務所の担当者にお尋ね下さい。

6. 特産品の例
① 山形県山形市は寄付金額1万円以上で1点(2~3人前の300g入)の山形牛すき焼用肉が送付されます。

② 山形県長井市は寄付金額1万円以上で米沢牛すき焼、しゃぶしゃぶ用(450g)等が送付されます。

③ 量を重視するなら、茨城県石岡市です。1万円の寄付で「弓豚焼肉用又しゃぶしゃぶ用肉2㎏、詰め合わせ、米類」が送付されます。

そのほかにもいろいろな市町村の特産品があります。長野県阿南町は1万円の寄付で20㎏の米がもらえますし、岡山県津山市は1万円で15㎏の米がもらえます。

寄付金の金額は高額ですが、佐賀県玄海町は寄付金額100万で毎月15日に3万円程度の米、海産物、肉、野菜等、果物等が12回(毎月1回)送付されます。もちろん税金も安くなりますから1粒で2度おいしい状態です。

 特産品に関しては各人の好み、考え方で好みの商品をゲットしてください。インターネットのウェブサイトにもランキングなどの情報がありますので、じっくり見てみるのも面白いと思います。

川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫


 

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2014年6月26日 木曜日

NISA(少額投資非課税制度)の仕組みについて

 昨年からよくコマーシャルなどでNISA(少額投資非課税制度)という言葉を聞かれることが多かったのではないでしょうか。

 2013年末で上場株式や株式投資信託等の配当金及び売却益等に係る特定口座や一般口座の10%軽減税率が廃止され、2014年1月より20%に変更されました。

 それと同時に2014年1月より導入されたのがNISAです。

 毎年100万円を上限とする新規購入分を対象に配当金や売却益等が最長5年間非課税になるということはよく耳にしたかもしれません。

 非課税ということで特定口座や一般口座で発生した配当金及び売却損益等と損益通算もできません。



 ではNISAの期間が終わりNISAで保有していた株式や投資信託を特定口座や一般口座へ移管した場合はどうなるのでしょうか。

 株式や投資信託をNISAにて購入した場合の価格ではなく、特定口座や一般口座に移管した日時点の価格が取得価格とみなされます。



 この場合どういったことが予測されるのでしょうか。



 例えば、NISAで株式を100万円購入し、口座移管時には120万円、売却時は130万円だったとします。

 この場合は特定口座や一般口座での取得価格が120万円ですので130万円-120万円=10万円に課税されます。普通に購入していた場合より20万円に対する税金を支払わなくてよくなります。

 この場合はお得ですね。



 では、NISAで株式を100万円で購入し、口座移管時には80万円、売却時は100万円だった場合はどうなるのでしょうか。

 この場合は特定口座や一般口座での取得価格が80万円ですので100万円-80万円=20万円の利益となり、その20万円に課税されてしまいます。

 NISAにて100万円で購入したので実際は利益が出ていないはずなのに利益とみられてしまうのです。



 NISAにて投資を行う場合は非課税期間が終わった時に特定口座・一般口座に移管されるのを待つだけでなく、売却や口座移管の時期を自分にとってどのタイミングがベストか考えながら投資をしていくことも重要になってくるかもしれません。

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 渕上恵理

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2014年6月 2日 月曜日

税務調査における「是認通知書」

 以前の税務調査において是認通知書が出されるのは、
その申告に全く誤りがなく、指摘事項もない場合に限られていました。
また、税務署にお願いしないと発行してもらえませんでした。

 現在は国税通則法の改正により平成25年1月以降に開始される
税務調査からは、調査を行った結果、更正等がない場合には一律に
税務署より「更正決定等をすべきと認められない旨の通知書」という
書面が出されるようになりました。内容は以前までの「申告是認通知書」
と同じです。

 当事務所のお客様にも、この書面が届いています。
しかし、「・・・すべきと認められない・・・」わかりにくいですよね。


川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 平川 泰広

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