節税対策

2014年4月14日 月曜日

追い込み?税務調査

Ⅰ税務調査の時期

国や県・市町村など、いわゆる官公庁の人事異動は、一般的には毎年4月1日に発令されます。一方、予算作成等を行っている財務省・国税庁人事は毎年7月10日に発令されます。ですから税務署職員の異動は7月10日ということになります。

7月10日に新しい職場に登庁した税務署職員の方々は、そこで頑張って評価され結果も出したいと考えるでしょう。新しい環境下ではみんな似たような行動と思考になりますから、7月から12月までが税務調査の第一繁忙期となります。

特に、法人税・所得税担当税務官は、大忙しとなります。この時期での評価は非常に重要で、ここでの結果が良ければ文句なしの「金」評価になる為に、一生懸命に税務調査を実施し、実績を残そうとします。

さらに、人事異動後すぐの時期ですから、心機一転で頑張ろう、と思っている人・なんにでもチャレンジしてやろうと思っている人等、色々な考えを持っている人がいて、まさに意気込みが違います。

会社の資料を丁寧に見たり詳しく聞き取りをしたり、また、調査先の取引先への反面調査を行ったりと、特に細かく調査する傾向が見られます。

私は税務調査を受けている時、よく税務調査官と話をします。「年に何件くらい調査をするのですか?ノルマはありますか?」等はよく聞いています。

「特別な事があれば、少し目標件数は減少します。例えば、最近のあったところでは国税通則法の改正が行われました。その時は、新しい制度変更に伴う書類の整理・保管・上司への報告書類の書き方の統一などの研修に時間が取られてしまい、調査の件数が減りました。」と、言われていましたが、「今年(25年度)は、例年通りの調査件数で、25件程度です。」ということでした。

調査件数は、国税庁から各地の国税局(福岡は福岡国税局)へ、さらに局から局内の各税務署へと割当てられ、最後に各担当部署へと細かく配分されます。調査件数ノルマがあることは、民間会社の営業ノルマと何ら変わりはありません。

ただ、民間の営業はめったなことではお客様相手に声を荒立てたりしませんが、税務調査官は意見の食い違いがあったりすると、豹変して大声を出したり、机をたたいたりする事もあると聞いています。

年が明けると、個人の所得税・消費税の確定申告が始まります。担当部署によっては調査が減少したりしますが、法人税の調査は2月末日迄行われます。

さすがに3月1日から15日迄は、税理士が関与しているところの調査は休止となりますので、税務署は3月1日から15日迄は、税理士が関与していない納税者の調査を重点的に行っています。

ただし、調査日程の調整は確定申告期間中も行われています。今年も、「確定申告明けの3月18日から川庄会計事務所のクライアントの調査に伺いたい」「3月24日からも・・・」「4月7日からも・・・」と、連絡が入り、予定が埋まってしまいました。

電話をかけてきた彼らは、7月10日の異動前に目標件数(ノルマ)を達成しなければいけませんので、早々と連絡しています。

国税局の方々は、退官された後でも、「調査件数の目標はありますが、金額のノルマはありません」と言われますが、色々な調査官と話をすると、たまにポロリと本音(?)が出ることがあります。

「調査件数のノルマもあるし、金額のノルマもあります。いや、ノルマとは言いませんね。"目標"はあります。調査のうち、重課税の割合もポイントになります。"目標"に追い立てられていますよ。」「福岡国税局管内の各署でも、1署あたり2~3名の職員が病気で休職中だ。」と話された調査官の方もおられます。

「重課税を課けさせて下さい。」と、頭を下げた調査官もいました。でも、重課税は脱税行為(事実の仮装、隠蔽行為、帳簿の改ざん等)がなければ、課する事は難しいと思います。

Ⅱ調査の現場にて

平成25年の国税通則法の改正により、税務調査を行う前に、納税者・関与税理士に何を調べるのかを連絡すること、また、調査終了後に納税者本人・関与税理士等へ調査の是・否認の内容を説明することになったので、調査官はその説明に時間が取られることとなり、結果として24年度の調査官一人あたりの調査件数は24件、25年度は22件と微減しました。

今年は調査官の話によると、「上から、早く調査に行きなさいと尻を叩かれているので、私で25件行かなければなりません。先輩は30件程調査を実施します。」と言われていましたので、「・・大変ですね」と答えました。川庄会計事務所での調査立会件数は、一昨年を超えそうな勢いです。

あまりに税務調査が多いので、なにか目をつけられているのではないのかと思い、「川庄会計事務所の税務署での評価はどうですか?」と聞いてみると、「川庄会計事務所は、お客様(納税者)を正しく指導されていて、特に問題はないと言われていますよ。

但し、お客様の数が多いのと、黒字の納税者が多いですから必然的に税務調査の件数が多くなっているのではないですか。」と言われました。

今、ノンキャリのトップの元国税徴収部長の方に、川庄会計事務所の顧問税理士になっていただいています。その先生には、税務上難しい問題等が発生した場合に国税局の方や、国税不服審判所の方を紹介していただいており、とても助かっています。

先生に顧問税理士をお願いするときにも快く承諾していただきました。だれしも色々問題を抱えた会計事務所の顧問には就任したくないでしょうから、私の事務所はきちんとしている認識を持ってもらっているのだと思いました。

あと3ヶ月程で税務署職員の異動の時期となります。最近、電話の向こうでは、少し焦った雰囲気が伝わってくることがあります。

「××さんの税務調査に伺いたい。」
「来なくていいですよ。問題になる所はありません。法人事業概況書に説明書きもしているし、なぜ繰戻し還付(前年度は利益が出て、納税を500万円程行ったが、今期は特別に貸倒れが発生し、赤字となったので、前期納付した税金を還付してもらう制度)したかハッキリしていますよ。わざわざ調査に来なくてもよいのではないですか、お互い忙しいですし。」と言ってみても、

「上司が確認をして来なさい、と言っているので、確認をするだけですから。・・1日で終わります。4月1日の午後からしか予定は取れませんが、半日ですからなんとかダメですか。確認だけなのでそんなに時間はかかりません。それでOKですから。よろしくお願いします。」と、先方もなかなか引いてくれません。

結局、4月1日午後、法人税の税務調査が始まりました。貸倒関係書類と、その顛末の聴取がありましたが、約束通り半日で終了しました。

(調査官)  「上司が、行って確認をして来なさいとうるさいものですから、御足労おかけしました。助かりました。」
(川庄)   「わかりました。早く還付して下さいね。貸倒が発生し、困っていますので。」
(調査官)  「今週中に手続きを行います。来週前半に還付されますよ。」

この調査はこれで終了しました。この半日の調査でも、調査件数は1件としてカウントします。「7月~12月の調査も7月前の調査も、やはりどちらも大変です。」と調査官がこぼしていました。

川庄会計事務所では、税務調査の際には「是は是、否は否」としてのぞんでいます。また、お客様の立場に立って主張すべきはきちんと主張しますので、税務調査にあたっての心配は無用と思っています。
 

川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫


 

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2014年4月 5日 土曜日

固定資産の評価損による節税

節税にはお金の支出を伴うものと伴わないものがあります。

固定資産について一定の場合に限られますが、要件に該当すればお金の支出を伴わずに固定資産の評価を下げることによってできる節税をご紹介します。

原則として、法人が固定資産の評価損を帳簿上計上したとしても税金計算上は経費としては認められません。ただし、以下の一定の要件に該当する場合には、時価を限度として評価損が税金計算上経費として認められます。

1. その資産が災害により著しく損傷したこと。
2. その資産が1年以上にわたり遊休状態にあること。
3. その資産がその本来の用途に使用することができないため他の用途に使用されたこと。
4. その資産の所在する場所の状況が著しく変化したこと
5. 上記に準ずる特別な事実
例)法人の有する固定資産がやむを得ない事情によりその取得の時から1年以上事業の用に供されないため、当該固定資産の価額が低下したと認められること。


また、評価損の原因が以下のような場合には税金計算上経費としては認められません。
1. 過度の使用等により当該固定資産が著しく損耗していること。
2. その資産について償却を行わなかったため償却不足額が生じていること。
3. その資産の取得価額がその取得の時における事情等により同種の資産の価額に比して高いこと。
4. 機械及び装置が製造方法の急速な進歩等により旧式化していること。


ケースとしては少ないとは思いますが、該当すれば経費に計上される金額は大きくなりますので利益が出そうな場合は上記ご確認されてみてはいかがでしょうか?

川庄会計グループ 川庄公認会計士事務所 西浦徹也

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