節税対策

2018年6月15日 金曜日

税務調査に対する考え方

1.1年間の振りかえり 
税務署の人事異動が毎年7月10日に実施されます。実地調査は6月中旬までに終え、残り半月の間に税務署内でまとめて翌年へ宿題として残さないルールになっています。

当事務所では、毎年25件前後の税務調査に立ち会ってきました。その傾向と対応について記載します。

税務調査の実施にあたり、全ての業種に満遍無く調査するよう指示が出ているので一般企業は勿論のこと、弁護士事務所、社会保険労務士事務所、税理士会計事務所も対象に含まれます。

川庄事務所も過去に2回税務調査を受けました。また、当事務所の関連法人の㈱クリエイティブ・マネージメントコンサルタンツも1回税務調査を受けています。

会計事務所は特別国税調査官部門が担当しますので法人部門、個人課税部門の調査と違って長期間に渡る調査となります。

2.税務調査対象先の選定
①設立後5年経過した法人
設立後5年間税務署は未接触となるので会計処理は正しく行われているか、税法に従って申告は正しく行われているかの確認をするためです。

②消費税の還付申告をした法人
以前税務調査に立ち会った際にその調査官から「5100万円超の消費税の還付申告をされたので税務調査に来ました。消費税還付が100万円超の場合には税務調査を受けますよ」と言われましたが、一昨年から100万円超の消費税の還付申告した法人でも調査の連絡がないので100万円の基準が上がったのか、対象が広がりすぎて行けなくなったのだと思われます。

消費税の還付申告をすると調査するのは消費税だけでなく法人税や所得税も調査対象するので意外と大変です。

③売上高や経費項目に増減がある法人
毎期売上高の増減があると売上を除外しているのではないかと疑ったり、必要経費が増減すると所得(利益)操作をして節税(?)しているのではないかと調査対象先になる可能性があります。

今年の例では、後継者に社長を譲るので利益が出ていると安心して引き継ぐことができると思われ適当に経費を除外されていました。

2年前迄の決算書とは明らかに異なる数値となっていました。経費を除外したことは会計事務所も知らないところで、この話を調査前にお聞きしたため調査員に正直に話したところ3日間の調査予定が2日間に短縮されました。収入も必要経費も正しく申告することがベストです。

3.税務調査に対する心得
①通常業務が優先です
税務署の調査日時が確定していても重大な仕事が入ってきてそれを外すことは業務上、得策でない場合や慶弔等が入った場合など、日時の変更することは可能です。

税務署から税務職員がインフルエンザに感染したので今日の税務調査延期してほしいと連絡があったこともあります。

②いわゆる「おみやげ」は必要ありません
何か指摘事項があった場合に、「修正申告になるような項目を準備しておいた方が税務調査スムーズに終了するのでは?」と言われる方がおられますが、そんな話は過去の話です。

今は何もなければ調査官は「ありがとうございました。今後もこのような適正な申告をして下さい」と言って帰り、後日、是認通知書が署長から送付されます。

③立証責任は納税者側にある
自主申告制度に基づいているので、経費なるか否かは納税者が事業関連性を証明しなければなりません。

例えば交際費の領収証であれば、どのような人と何人でで飲食したのかが後で説明できるように書いて保管しなければなりません。

単に領収証があるだけでは支払の証明書にはなりますがそれだけでは経費になりません。事業関連性が証明できてこそ必要経費になります。

商品券をお客様に差し上げることが仕事を円滑にするために必要な場合には、渡した相手先の記載が必要です。それがなければ社長がポケットに入れたのではないかなどと疑われます。

こちらが事業関連性を立証していたらそれを崩すのは税務署の仕事です。そのために税務署には反面調査権(取引先への調査)が与えられています。
 

川庄会計グループ 代表 公認会計士 川庄 康夫


 

投稿者 川庄会計グループ

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